青春の備忘録

 この頃には、夏の手前あたりからの良太の行動はどうも不本意だろうということで納得していた。
 というのも、私が目の前に現れると、どうしても逃げたり隠れたり、「嫌いだ」と言ったりしているのだが、度々彼と、「彼ら」が1組の教室の前にいたり、移動教室の近くのラウンジにいたりするのを見かけていて、さらに、私が良太の存在に気がつくと、彼はサッと隠れるというぎこちない行動の数々を知っていたからだ。
 これは単純に嫌われたわけではない、もしかしたら本人の周囲の誰かが振り回しているだけかもしれないが。
 本当に人前で面と向かって「嫌いだ」と言うほど嫌いな人ならば、接触する機会を最低限にするだろう。
 それなのに、私の行く先々で彼の姿を見かけるのは不自然だと思い、そういう結論に至った。