十年越しの溺愛は、指先に甘い星を降らす

こうして、私と理玖の指に指輪がはめられた。
最後に残ったのは娘の指。

「ねえ理玖。理玖が指輪つけてあげて」
「え、いいの?」
「つけてあげて、パパ」

私がそう言うと、理玖は本当に嬉しそうに頷くと、恐る恐る娘の小さな指に、出来立てほやほやの指輪をそっとはめた。

「こっ……壊しそうで怖かった……」
「何言ってるの。とても優しかったよ。ねえ、赤ちゃん」

私がそう話しかけると、ふにゃりと笑顔を見せてくれた。
幸せすぎて涙が溢れた私を、理玖がしっかり抱きしめてくれた。


「俺の赤ちゃんを産んでくれてありがとう」
「私こそ……あなたの赤ちゃんをくれてありがとう」


退院当日は3人でしっかりおそろいの指輪を身につけた姿で、病院前での記念撮影をした。
これから3人で生きていくという決意を、指輪と神様に誓いながら。


「あ、そうだ美空」
「何?」
「赤ちゃんの名前なんだけど……ちょっと考えてみたんだ」
「え、何?」

理玖は私の耳元でその名前を言った。
私たちらしい、名前だと思ったので

「いいね。それにしよう」

私は大きく頷いた。