溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。

どうにか我慢をして、先輩へ


【すみません……!今日は用事があるので】


そのメッセージを送った。


「どうかした?」

「あ、ううん!じゃあ行こう!」

「うん!」


そして、3時間後。


買い物を終えて解散して、いまに着いたところだった。

ガチャンッ


「ただいまー!」

「……あ、おかえり真白ちゃん!」

「……え?」


千星、先輩……!?


「な、なんで先輩がいるんですか!?」

「真白ちゃんのお母さんに仕事が忙しいから真白ちゃんの面倒見ててって言われて」

「えええっ……!?」


お、お母さん千星先輩と親しすぎじゃ……!?


「……それでさ、こんな時間までどこ行ってなにしてたの?」

「こ、こんな時間って、まだ4時ですよ!?」

「十分遅いよ」


いやいや全然遅くないでしょ……!


「誰といたの?」

「莉奈ちゃんです」

「……嘘だね。詳しく聞かせてもらうから」

「えええ……」


逆に莉奈ちゃん以外に誰と出かけてるのって感じなんだけど……。


ひとまず荷物を置いて、手を洗う。


……はぁ……どうやって誤解を解こうか……。


「え、えっと、先輩」

「こっちきて」


ソファに座っている先輩はぽんぽんと膝を叩いてまるで私にここに座れと言わんばかりの顔をする。