溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。

「……ねぇ、美鈴」

「あ?なに」

「まだ、好き」

「……はぁ?」


照れ臭そうにそう言った白鷺さんに、キレ気味な美鈴先輩。

……やっぱり、美鈴先輩ってすごい……。


「……本当は、ずっと美鈴のこと好きだったぁ!!」


ぎゅうっと美鈴先輩に抱きついた白鷺さん。


「ちょ、離しなさいよストーカー!!」


す、ストーカー……!?


「だって美鈴が急に別れるって……」

「アンタが重いからでしょ!!」

「僕はただ独占欲が強いだけだよ?」

「それが重いって言ってんの!!」


な、なんだかよくわからないけど……。


これで、私と千星先輩にもうちょっかいがかかってくるのとはないってことかな……!?


そう思って千星先輩と視線が噛み合うと、にっこりと微笑み合う。


そして……その後、なんと千星先輩がいままであった白鷺さんとのことを美鈴先輩に暴露。


白鷺さんは美鈴さんに説教をされまくって、復縁したらしい。


私たちはその説教の間、とにかく幸福を味わっていたのであった。