「はい。なにがあったのかはわからないけれど、白鷺さんのことがとっても嫌そうだったから……もう私をからかったり、私たちにちょっかいをかけてきて欲しくないと思って……」


もしかしてそれを伝えようとしてくれてたの……?


「だから、その話をしようと思って……ちょうど呼び出されたので、行ってしまったんです。まさか先輩も図書室に行くなんて思ってもみなくて。すみません、誤解を生ませてしまって……」

「いや、こっちこそごめんね」

「いえ……」


……真白ちゃんはなにも悪くない。


悪いのは、全てアイツだ。


……優星が、どうして僕たちにちょっかいをかけてくるのかわからないわけではない。


だけど……その理由に、僕は納得がいかない。


「あ、あの、千星先輩」

「ん?どうしたの?」


上目遣い、可愛い……じゃなくて。


「千星先輩は、どうして優星さんのことが、き、嫌いなんですか?」

「あはは。んー」