それは、実際に誰の目から見ても可愛いし、自分でも可愛いと自覚している麻里奈ちゃんだから思うことであって、普通の人はそうじゃない。
なにか理由があるはずだと探すし、考えている中でネガティブにもなりやすいと思う。
だって。
「私も麻里奈ちゃんと一緒なんだよ。幼稚園の頃から匡さんのことだけが好きなの」
白状すると、麻里奈ちゃんは目を丸くしてポカンと口を開けた。
「え……待って。そんな昔から?」
「うん。私の方が年上だし、告白した回数も片想い歴も麻里奈ちゃんより上かも。……なんて言っても、きっと匡さんに相手にされたことなんて一度もないんだろうけどね」
まさか私が匡さんと昔馴染みだと思わなかったのか、麻里奈ちゃんは珍しく黙っていた。
私を落ち込ませるつもりで乗り込んできた様子だったから、てっきり、その辺まで調べて色々責める予定なのかと思っていたけれど、そういうわけではなかったらしい。
私の情報なんて何も入れず身ひとつで乗り込んできたのか……と思うと、なんだかとても麻里奈ちゃんらしくて、やっぱり憎めない。
本当は、大学を卒業したら、働きながら国家資格をとるつもりだった。
母みたいに手に職をつければ少しは自信がつくし、もしかしたら有事の時、匡さんの力にもなれるかもしれないと思ったから。



