赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました



「ありえないんだけど。匡くんは昔からなんでもしっかり考えて行動してるし、結婚なんて大事なことを周りの声とか気の迷いで決めるような適当な人じゃないから。全部ずっと先まで見越して考えてるよ。後悔なんてありえない。ちゃんと匡くん自身が納得して選んだに決まって……」

勢いよく話し出した麻里奈ちゃんがピタッと止まる。
そして、迷ったような顔つきになり、黙ったと思ったら腕を組んでそっぽを向いた。

「やっぱり今のなし。全部嘘。麻里奈の考え違い。匡くんは血迷って美織さんを選んじゃっただけで今頃後悔しかしてないと思う」

私を励ましているような内容になっていると途中で気付いたのだろう。
不貞腐れた様子でそんなことを言われ、おかしくなって笑う。

基本、憎まれ口ばかり叩いているのに、どうしてか憎めないどころか可愛いとすら思ってしまう。不思議な子だ。

クスクス笑っているのがバレたようで、麻里奈ちゃんは私を睨むように見た。

「っていうか、結婚してるのになんでそんなこと思うの? 別に外出にいい顔しないとかどうでもよくない? それでも出掛けたければ出掛けるだけだし好きにすればいいじゃん。そもそも麻里奈だったら外に出したくないくらい可愛いんだなって思うだけだけど」