わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~

「お出かけするの、ひさしぶりだね。わたし、心配してたのよ。ぜんぜん部屋から――」

 ぎょっとして、思わず固まるわたし。

 ブルームスはけわしい顔つきで、咲也くんをにらみつけているんだ。

「魔神リュウト。アタイのかわいい一千花に近づかないで」

 とげとげしくて、冷たい口調に、背中がぞくりとする。

「ブルームス? どうしたの……?」

 問いかけても、ブルームスは咲也くんをにらみつけたままで。

 咲也くんは、ため息をついて、肩をすくめた。

「ひさしぶりに会ったのに、それはごあいさつだね」

 ブルームスは、耳としっぽをピンと立てた。

「アタイの術を見やぶって、今もアタイの姿を見てる。それがどういうことか、一千花にはわかるでしょ?」
「えっ……?」
「アタイの姿が見えるのは、人間界で一千花だけ。それは、花の女神さまにえらばれた魔法少女の(あかし)でもあるのよ。咲也くんがフツーの男の子なら、アタイのことが見えるはずはない」
「それは……」

 ふり返って、咲也くんを見たわたしは、「きゃっ」と悲鳴をあげて、立ちすくんだ。

 咲也くんの左目が、まがまがしい紫色の光をはなってる!

 壁ドンされたときに見たのは、見まちがいなんかじゃなかった。

「咲也くん、その目……」

 口をおさえながら、ふるえる声をしぼりだすわたし。