わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~

 それに……咲也くんが、わたしを助けにきてくれた。そのやさしさがうれしくて、さっきまでの悲しみがうそのように、胸が弾んでる自分がいるんだ。

 咲也くんは、髪をくしゃっとして、

「おれ、余計なことしちゃった?」

 って、気まずそうな顔になる。

 わたしはまた、首をぶんぶんと横にふった。

「ううん、そんなことないよ! 助けてもらって、とってもうれしかったよ。……なんだか、助けてもらってばかりだね」

 苦笑いしたけど、咲也くんは真剣な表情でじっとわたしを見つめて、おもむろに、右手を壁についた。

 ぐっと、わたしたちの距離が縮まる。

 こ、こ、これって、壁ドンというやつでは!?

 小百合センパイが、イケメンにされたいって、よく語ってるシチュエーションだ!

「何度でも助けるよ」
「……蓮くんが、力になってやってくれって言ったから? アレはね、冗談というか、わたしを子どもあつかいしすぎなのよ、蓮くんは」

 ドギマギして、目を泳がせながら言うわたし。

「御堂センパイに言われたからじゃないよ。おれにとって、一千花センパイは大切な人なんだ」

 きゅんと、胸が苦しくなる。

 だけど、自分の気持ちに目をそむけるように、怒ったフリをした。

「さ、咲也くんさあ、みんなのまえでは愛葉センパイって言って、敬語なのに、ふたりきりだと、くだけた感じになるよね?」
「ダメ?」

 小首をかしげる咲也くん。