わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~

「わたしはべつに……」
「アンタ、御堂くんとも仲がいいらしいじゃない? いいわね、モテモテで」
「えっ、蓮くんは……」

 幼なじみだって言おうとしたら、さえぎるように椿センパイが言葉をつづける。

「これだけは覚えておきなよ。アンタはバスケ部から逃げたんだって。挫折したのよ。それで園芸部に逃げこんで、男子とイチャイチャしてる。あたしに言わせれば、負け組だよ」

 なんで、ここまで言われなきゃいけないんだろう?

 悲しくて、くやしくて……でも言い返せない。

 男子とイチャイチャなんてした覚えはないけど、挫折して、逃げるように園芸部に入ったのは本当だ。

 鼻の奥がつーんとして、目に涙がじんわりと浮かんできた。

 そのとき――。


「言い過ぎだっつーの。何様なんだよ」


 近くから、椿センパイをとがめるような声が飛んできた。

「だ、だれっ!? そこにいるのは!?」

 椿センパイはぎょっとして、廊下のほうに向かって、声をあらげた。

 ゆらりと姿をあらわす黒い影――。

「さ、咲也くん!?」

 わたしはおどろいて、目のまえに立っている男の子をぼうぜんと見つめた。

 たしかに咲也くんだ! 見まちがいなんかじゃない。