わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~

「あの、ごめんなさい。あいさつもなしにやめてしまって……。清水先生に退部届を出したとき、センパイたちへのあいさつはいらないと言われて……」

 椿センパイは、ふんと鼻で笑った。

「それを真に受けて、ホントにあいさつもなしにやめたってわけ?」
「すみません。あいさつすべきでした。ただ……」
「ただ……?」

 暗くて椿センパイの表情はよく見えないけれど、眉間にしわを寄せたのが、なんとなくわかる。

「わたし、バスケ部の足手まといになってましたし、必要とされてないのは、自分でもわかってたんです。センパイたちは、わたしの顔なんて、もう見たくないんじゃないかと思って……」

 あやまるつもりが、卑屈な言葉が口からこぼれてくる。

 だけど、椿センパイは同情なんてしてくれなかった。

「そうね。うちにはアンタは必要なかった。さっさとやめてほしかったのに、園芸部と掛けもちなんかして、中途ハンパなことするからイラついたわ」
「それは……」
「まっ、やめてくれて清々(せいせい)したわ。アンタには園芸部のほうが居心地いいでしょうしね」
「え……?」

 ふふっと不敵に笑う椿センパイ。

「愛葉。アンタ、うわさになってるよ。新入生の男子とイイ雰囲気だって」

 それって、咲也くんのこと?