◆
翌日の昼休み。
「一千花! 椿センパイが呼んでるよ!」
教室で里桜とおしゃべりしていたら、クラスメイトの女の子が教えてくれた。
「あっ……」
仏頂面して立っている椿センパイを見て、息が止まりそうになった。
思わず、里桜と顔を見あわせると、里桜も不安げな表情。
わたしはゆっくりと立ちあがり、教えてくれたクラスメイトにお礼を言って、椿センパイに近づいていった。
やっぱり怒ってるのかな?
ぺこりと一礼して、おそるおそる話しかける。
「あの……退部のことでしたら――」
「ここじゃなんだから、ちょっとついてきて」
わたしの言葉をさえぎって、短く告げる椿センパイ。
ひいっ! めちゃくちゃ怒ってる!?
「あの……椿センパイ、一千花がなにか……?」
いつの間にか、わたしのうしろに立っていた里桜が、心配そうにたずねた。
「いや、ちょっと愛葉に話があるだけ」
ちらっと里桜を見やると、そっけなく返事をする椿センパイ。
さらに、「早くしなよ」と有無を言わさぬ調子でわたしに言って、さっさと歩きだしてしまった。
「一千花……あたしも……」
わたしは、ついてこようとする里桜を手で制して、
「ちょっと行ってくるね」
と、心配かけまいとほほ笑んで、椿センパイのあとを追った。
翌日の昼休み。
「一千花! 椿センパイが呼んでるよ!」
教室で里桜とおしゃべりしていたら、クラスメイトの女の子が教えてくれた。
「あっ……」
仏頂面して立っている椿センパイを見て、息が止まりそうになった。
思わず、里桜と顔を見あわせると、里桜も不安げな表情。
わたしはゆっくりと立ちあがり、教えてくれたクラスメイトにお礼を言って、椿センパイに近づいていった。
やっぱり怒ってるのかな?
ぺこりと一礼して、おそるおそる話しかける。
「あの……退部のことでしたら――」
「ここじゃなんだから、ちょっとついてきて」
わたしの言葉をさえぎって、短く告げる椿センパイ。
ひいっ! めちゃくちゃ怒ってる!?
「あの……椿センパイ、一千花がなにか……?」
いつの間にか、わたしのうしろに立っていた里桜が、心配そうにたずねた。
「いや、ちょっと愛葉に話があるだけ」
ちらっと里桜を見やると、そっけなく返事をする椿センパイ。
さらに、「早くしなよ」と有無を言わさぬ調子でわたしに言って、さっさと歩きだしてしまった。
「一千花……あたしも……」
わたしは、ついてこようとする里桜を手で制して、
「ちょっと行ってくるね」
と、心配かけまいとほほ笑んで、椿センパイのあとを追った。


