わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~

「なっ!?」

 後ずさって、固まっていると――。

 咲也くんは、ぷっと吹きだした。

 ええっ!? ど、どういうこと!?

「わりぃ、冗談だよ。かわいいね、一千花センパイ。真に受けちゃって」

 愉快そうに言う咲也くん。

 からかわれた!

「もうっ! ヘンな冗談はやめてよね!」

 口をとがらせると、咲也くんはぽつりと、

「フツーに戻れなかったのはホントだけどね……」

 って、つぶやいたんだ。

「え……?」

 聞き返したときだった。

「あれー? 一千花か?」

 声がして、ふり返ると、よく知っている男の子が近づいてきた。

(れん)くん!」

 御堂(みどう)(れん)くん――。

 中三で、わたしのひとつ年上の、幼なじみ。

 家が近所で、小さいころは、いっしょに外を走りまわって遊んだ仲なんだ。

「水やりしにきてくれたの?」

 じょうろをもっている蓮くんの手元を見て、たずねるわたし。

「ああ、さっき植草センセにつかまっちまってさ……」

 言いながら、咲也くんに視線をやる蓮くん。

「ん? 一年坊か?」
「あっ、園芸部に入部希望なんだって。乙黒咲也くん」
「乙黒です。よろしくおねがいします」

 咲也くんが、ぺこりと頭を下げると、蓮くんはガッツポーズして、声をはずませた。

「うおっしゃ! そりゃ助かるぜ! 植草センセにも言われたトコなんだよ。『新入生の勧誘をどんどんやって、人手をふやせ』って」