わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~

「――さてと、そろそろ帰ろうか?」

 立ちあがりかけた咲也くんの腕を、ぎゅっとおさえるわたし。

 おどろいて動きを止めた咲也くんの頬にキス。


「わたしも、魔法が使えるんだよ。咲也くんが幸せになれるよう、おまじないをかけたよ」


「…………」

 咲也くんは固まってしまって、なにも言ってくれない。

 わたし、とっても大胆なことしちゃったよ!

 いまさら、はずかしくなってきて、目をふせる。

 沈黙が流れた。

 音楽室から、吹奏楽部の演奏が聞こえてくる。

 なにか言ってよ、咲也くん!

 おそるおそる、視線をあげると。

 咲也くんは真っ赤な顔で、わたしを見つめてる。

 わたしの顔も、燃えあがりそうに熱いよ。

「……あのさ、おれ、一千花センパイに言っておかなきゃいけないことがあるんだ。言わなくても伝わってると思うけど、やっぱり言葉にして伝えるよ」
「……うん」

 わたしは、こくりとうなずいた。


「おれ、一千花センパイのことが好きだ。つきあってください」


 ああ……やっと言ってくれた!
 ずっと待ってたんだよ、咲也くん!
 とめどなく、涙があふれてくる。


「わたしも、咲也くんのことが好き。よろしくおねがいします」


 咲也くんがほほ笑んだから、わたしは、その胸に飛びこんだ。