「そんなもん?」
「そんなもんよ」
母親からすればこの昼ドラはとてもおもしろい内容をしているらしい。
海斗からすれば夫のことが好きながら浮気をやめればいい。
浮気相手のことがすきなら夫と離婚をすればいいだけの話しだけれど、一筋縄ではいかないらしい。
ぼんやりと画面を見つめていると、家の電話が鳴り始めた。
「ちょっと出て」
ドラマを見始めたらテコでも動かない母親の代わりに海斗が受話器を取る。
「はい」
と、海斗が名乗る前に「俺俺!」と、健の声が聞こえてきた。
「なんだよ、オレオレ詐欺か」
「なぁ、今日もお見舞いに行こうと思うんだけど、お前どうする?」
健は名前も名乗らずに唐突にそんなことを聞いてきた。
海斗は一瞬にして梓の顔を思い出す。
同時に胸のあたりがキュッと痛くなった。
これが恋か。
再確認して、頬が熱くなるのを感じた。
「俺、今日もちょっと予定があって」
「そんなもんよ」
母親からすればこの昼ドラはとてもおもしろい内容をしているらしい。
海斗からすれば夫のことが好きながら浮気をやめればいい。
浮気相手のことがすきなら夫と離婚をすればいいだけの話しだけれど、一筋縄ではいかないらしい。
ぼんやりと画面を見つめていると、家の電話が鳴り始めた。
「ちょっと出て」
ドラマを見始めたらテコでも動かない母親の代わりに海斗が受話器を取る。
「はい」
と、海斗が名乗る前に「俺俺!」と、健の声が聞こえてきた。
「なんだよ、オレオレ詐欺か」
「なぁ、今日もお見舞いに行こうと思うんだけど、お前どうする?」
健は名前も名乗らずに唐突にそんなことを聞いてきた。
海斗は一瞬にして梓の顔を思い出す。
同時に胸のあたりがキュッと痛くなった。
これが恋か。
再確認して、頬が熱くなるのを感じた。
「俺、今日もちょっと予定があって」



