その手の暖かさ、細さにビクリと体を震わせる。
震えは梓にまで伝わったのか、少し躊躇するような雰囲気が伝わってきた後、手をギュッと握りしめられた。
目を閉じた梓の目頭から、一筋の涙がこぼれ落ちる。
「あなたたちに出会えてよかった」
梓の声は微かに震えていて、海斗の胸がギュッと締め付けられる。
こんなに小さくてか細い少女がどうしてこんなめに遭わないといけないのか。
そんな不満が胸に膨らんでくる。
このまま梓の様態がよくならなかったらどうする?
このまま目を開けなかったら……?
そう考えた瞬間ゾッと全身が寒くなった。
血の気が引き、立っていることもできなくなるほど強くメマイを感じる。
咄嗟に海斗は病室から駆け出して男子トイレへ駆け込んでいた。
便器に座ると自然と嗚咽が漏れでてきてしまう。
必死に両手で自分の口をおおって声が漏れるのを隠した。
梓がいなくなってしまうかもしれない。
そんな恐怖が全身を包み込んでいる。
そんなの嫌だ。
絶対に嫌だ……!
それでも病魔は刻一刻と、無情にも梓の体を蝕み続けているのだった。
震えは梓にまで伝わったのか、少し躊躇するような雰囲気が伝わってきた後、手をギュッと握りしめられた。
目を閉じた梓の目頭から、一筋の涙がこぼれ落ちる。
「あなたたちに出会えてよかった」
梓の声は微かに震えていて、海斗の胸がギュッと締め付けられる。
こんなに小さくてか細い少女がどうしてこんなめに遭わないといけないのか。
そんな不満が胸に膨らんでくる。
このまま梓の様態がよくならなかったらどうする?
このまま目を開けなかったら……?
そう考えた瞬間ゾッと全身が寒くなった。
血の気が引き、立っていることもできなくなるほど強くメマイを感じる。
咄嗟に海斗は病室から駆け出して男子トイレへ駆け込んでいた。
便器に座ると自然と嗚咽が漏れでてきてしまう。
必死に両手で自分の口をおおって声が漏れるのを隠した。
梓がいなくなってしまうかもしれない。
そんな恐怖が全身を包み込んでいる。
そんなの嫌だ。
絶対に嫌だ……!
それでも病魔は刻一刻と、無情にも梓の体を蝕み続けているのだった。



