暗黒ギフト2

その質問に梓はすぐには答えられなかった。


どんなことでもしようと決意したものの、任務の内容を聞いていなかったからだ。


『早く答えないと、あなたの体はもうもちませんよ?』


『ちょ、ちょっと待って! 任務ってなに!?』


『体に戻ればわかります。さぁ、決めなさい』


女性の声が梓を急かす。


梓は額に汗が滲んでくるのを感じて手のこうで拭った。


どうしよう。


任務ってなんだろう。


自分にできることだろうか。


もしできなかったらどうなるんだろう。


聞きたいことは山のように合った。


だけどもう時間が無いことも梓自身が理解していた。


きっと自分の体はもうあと数分ももたないだろう。


『わ、わかりました! やります!!』


梓は勢いをつけてそう答えた。


女性の表情が一瞬氷つき、そして初めて合ったときと同じような笑顔になった。


梓を包み込み、温めるような笑顔。


女性はそれ以上なにも言わず、梓は次に目が冷めた時病院のベッドの上にいたのだった。