それは寒さだけのせいじゃなさそうだ。


亮子の言葉を聞いて2人はすぐに周囲を確認してみたけれど、誰の姿も見つけることができなかった。


だけど、もしも亮子の言っていることが本当だとすれば、大きな問題だった。


「もしかして、駄菓子屋での事故や家庭科室での火事も、なにか見に覚えがあったりする?」


海斗の質問に亮子は首をかしげた。


「事故が起きそうになったときは私以外にも友達がいたし、家庭科の授業では偶然私がひとりになっただけだと思う」


青い顔をしているけれど、しっかりとした口調で答えた。


「そっか。今回探しものをお願いしてきた子は誰?」


「クラスの子。家庭科の授業でも同じ班だった」


その説明に2人は目を見交わせた。


その友達に話をきくことができればなにかわかってくるかもしれない。


そう思っていたときだった。