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放課後の駄菓子屋はひっきりなしに小学生たちが出入りしているようだった。


今日は特に繁盛しているようで、狭い店内は小学生でいっぱいだ。


「あの中に女子生徒はいないみたいだ」


入り口からチラリと店内を確認して海斗が言う。


店の中にいたのはみんな男子生徒たちで、3年生くらいに見えた。


「そっか。じゃあこの辺で待ってようか」


健と海斗は駄菓子屋から少し離れて行き交う生徒たちを見つめた。


駄菓子屋の前には自販機やガチャガチャもあって、それを目的として集まってくる生徒も多かった。


「こんなところで事故が起きたら、女子生徒3人だじゃ済まないかもな」


時間が経つにつれて生徒の姿が増えていき、海斗はついそんなことを呟く。


健は顔をしかめて「でも、駄菓子屋に突っ込むってわけじゃないんだろ?」と言った。


確かに、あの男から聞いた話では駄菓子屋の近くで起こる事故だったはずだ。


それでも下級生たちが騒ぐ店内を見た海斗は気をもまずには居られなかった。


その状況で待つこと15分。