暗黒ギフト1

「今の、見させてもらってたぞ」


健は2人を睨みつけて言った。


その一言で状況を把握したのか秋田が軽く舌打ちをする。


「だから? 俺たち友達と話してただけだけど?」


大田は大きな体で一歩前に出て言った。


さっきまで『僕』だったのに、もう『俺』に変わっている。


「友達相手には見えなかったけど?」


「俺たち友達だよなぁ?」


大田に言われて飯田くんはたじろいだ。


数歩後ずさりをして海斗の後ろに身を隠す。


それを見た大田はまた舌打ちをした。


「友達にCDを買わせるのか? 飯田くんは無理だって言ってたみたいだけど?」


海斗は自分よりも背の高い2人をにらみあげて言った。


「ちょっとお願いしただけだろ? なにが悪いんだよ?」


秋田が開き直る。


海斗や健は自分たちよりも背が低いから、ひるむ必要はないと思ったのかも知れない。