「星蘭ちゃんのお姉ちゃんって、あの子だよね?」

「星蘭ちゃんのこと、いじめてるらしいよ」



あ……そっか……。

もう、私の噂も広まっているから……こんなふうに軽蔑の眼差しで見られるのも仕方ない。

気にしないふりをして、席についた。

星蘭ももう来ていて、後ろの席で楽しそうに男の子たちと話している。

そういえば……このクラスにも、魔族の方がいるんだ……。

クラスメイトの半数は魔族の方たちなのかもしれない……。

そう思うと、ワクワクしてしまう。

本に書かれていたように、水を出したり、火を起こしたりできるのかなっ……。

って、興味本位でそんなことを思ったらダメだよね。失礼にあたるかもしれないし……。

本によると、魔族は高貴な存在だと書かれていた。