ルイスさん……放課後ふたりで過ごそうって言ってくれたけど……。

あの約束はまだ、有効なのかな……。

結局、私がいなくなったあとの級長室で、ふたりがどんな会話をしたのかはわからないままだった。

HRが終わって、廊下のほうを見る。

あっ……ルイスさん……。

来てくれないかもしれないと思ったから、教室に入ってきたルイスさんの姿にほっとした。……それも、つかの間だった。

無表情のまま、私の前で立ち止まったルイスさん。



「用事ができた。出かけるのは今度だ」



これまでの優しいトーンではない、冷たい声色。

ルイスさんは再び歩き出したと思ったら、今度は星蘭の前で立ち止まった。



「星蘭、話がある。来い」

「はいっ……!」



え……?

嬉しそうに立ち上がった星蘭。



「バイバイ、お姉ちゃんっ」



私に笑顔を向けて、星蘭はルイスさんのあとをついていった。

教室を出ていくふたりを……私は見送ることしかできなかった。