寮に戻って、一旦クフォードたちのことは忘れることにした。

まずはレイチェルたちが、何をするつもりなのかを知らなければいけない。

教室から寮までの録音箱から声を取り出してみる。

『はぁ。まったく何なのよ、あいつ。バカにしても全然表情を変えないで、この私をバカにしてるのかしら』

早速、レイチェルの怒りの声が聞こえてきた。

他の人の声も混ざっているが、レイチェルと取り巻きたちの声に集中する。

『本当に、あの態度は何なのかしら』

『レイチェル様に逆らうなんて、それだけで退学になってもいいのに』

『そ、そうですよね』

遠慮がちにリィラも声を出す。