レイチェルはノースリーブの深紅のドレスに身を包んで
金色の長い髪を顔の横で一つにくくっている。
そして髪飾りやイヤリングは、自分の瞳と同じ色のスカイブルーの宝石で統一している。
取り巻きたちは、それぞれレイチェルの邪魔をしないような大人しい色のドレスに身を包んでいる。
「あら、あなた来てたのね。自分は場違いだってことに気づいてないのかしら?」
「寮に戻っておとなしく勉強でもしていたらいいのに。それしか能がないんだから」
「特待生でこの学園に通うには、成績をキープしなきゃならないんでしょう?庶民は大変ねぇ」
「それか、今すぐやめることね。ここは庶民がいるところじゃなくってよ。…ねぇ?リィラもそう思うでしょう?」
「は、はい!そ、そうですねっ」
レイチェルに問いかけられたリィラは同意するように首を縦に振る。



