「驚かせてしまったか。…確か君は特待生のルージュ嬢、で合ってるかな?」 「…はい」 「一つ聞きたいことがあるんだが、…どうして新入生代表を辞退したんだ?」 「…」 本当は、ルージュが新入生代表だと言われていた。 だが、色々調べるには目立たずにいた方がいいに決まっている。 (人前に立つとか、無理だし) 「…特に、これと言って理由はない、です」 「ふむ…、そうか」 クフォードは顎に手を当て、こちらを観察するように見てくる。 (一刻も早く離れたい…)