「分かりました」

急いで、サフィのいる応接に向かう。

扉を開けると、そこには少し緊張した面持ちのサフィがいた。

「サフィ」

名前を呼ぶと、バッとこちらを向き駆け足で近づいて来る。

「ル…、いえ、王女殿下」

「ルージュでいいよ、二人の時は」

「じゃ、じゃあ…、ルージュ。あなた、本当に私の知っているルージュなのね?」