王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます



「そう思って、入学できるように勉強して。

…でも、そこでもし、家族だと断定できても何も言わず去るつもりで」

「パーティーの時に言ってた、待っててくれるとは限らない、か?」

クフォードの言葉に頷く。

「施設で、たくさん見てきたから。子供を捨てる親、愛さない、憎んですらいる親を。

最初は、自分の家族は私が誘拐されるときに殺されちゃったのかな、なんて思ってたし」

もし自分が王女でなかったら、そう考えて諦めるつもりだった。

「でもね、兄(仮)と過ごすうち家族っていいなって思って。温かいなって思った」