そこには父国王、五歳の兄アルフェン、二歳の兄クフォード そして、母王妃とその腕に抱かれたネロリナが映っていた。 「これを見たとき、もしかしてって思ったんです」 黒目黒髪の王女ネロリナと、同じ色を持つ自分。 「店主のおじいさんに聞いたら、そこに映っている王女殿下は五年前に誘拐されたと言われました。 生きていたら、八歳になっていただろうと」 年齢も同じ。 「それで、生きる目的ができたんです。私がこの世に留まるには、この理由しかないと」