「御初お目にかかります、王女殿下。 騎士団長を務めさせていただいております、ジルアートと申します」 若いので騎士団長を務めているとは思わなかった。 そう言うと、よく言われますと苦笑い。 「これからお聞きする質問は、答えたくなければ答えなくても大丈夫です。 辛くなったらすぐに、おっしゃってください」 「はい」 「では…、誘拐犯されてからのことを教えていただけますか?」