改めて見渡すと、やはりどこかで見たことがあるような気がする。 「ここは、あなたの部屋よ。三歳まで使っていた」 (あぁ、そっか。夢でも、ここで花を渡してたんだ) 「ベッドとかは、あなたの成長に合わせて新調していたの。 …いつでも帰ってきて、使えるように」 少し声が震えている。 「待っててくれてたんですね」 母に微笑む。