次の瞬間、私は王妃の腕の中にいた。 「ネロ…っ、ネロっ」 痛いほどに抱きしめられる。 「わた、し、わたし、は…、あなたの娘ですか…?」 王妃は抱擁を解く。 「わたし、わからなくて…っ」 記憶を取り戻したとはいえ、自信が持てない。