「君っ、下がりなさい」 「お願いですっ。大勢を騙している者を、この場で裁いていただきたいのですっ」 会場内は騒がしくなったが、みんな一様に知りたがっている様子だ。 それを見た国王陛下は、リィラに発言を許す。 本当なら牢屋に入れられてもおかしくなかったが、今回は貴族たちの反応から許される。 「ありがとうございます。…ルージュさん、こっちに来てください」 (やっぱり、私か)