学園内もようやく落ち着きを取り戻した頃、クフォードにお茶に招待された。 例の温室で、午後三時。 わざわざメイドのカーラが、誰もいない隙を狙って伝言を届けてくれた。 「お待ちしております、ルージュ様」 そう言って頭を下げると、すぐに去っていった。 何を聞かれるのかは大体想像がつく。 (十中八九、シュレイン公爵家のことだろう)