「そう見えたなら、そうなのかもしれません。…でも、幸せになる事に怯える人間もいます」 幸せを素直に受け取れる人間もいれば、 自分なんかに幸せは降ってこないと、戦々恐々とする人間だっている。 幸せの味を知ってしまったら、もう元には戻れない。 いつか失ってしまう幸せなら、最初からない方がいい。 「私の人生に、幸せの四文字はありません」 ルージュが言い切ると、三人は絶句した。 何が彼女をそうさせているのか、なぜそこまで言い切れるのか。