学園の中に入ってまず目に飛び込んできたのは、赤いカーペットを敷いて途中で二手に分かれた大きな階段。 床は白い大理石で、派手過ぎず地味すぎず。 広いエントランスホールにはルージュと同じ新入生と思われる人たちがいる。 みんな使用人がそばに控えていて、荷物をルージュのように自分で持っている人はいない。 (荷物も多そうだし、使用人たちは大変そう) ルージュが持っているのは衣類などが入った斜め掛けのカバン一つと、 学園の通学用のカバンのみ。