「…ル、ルージュと申します」 そう言って頭を下げるのが精いっぱい。 「あぁ、かしこまらなくていいよ。あくまでこれは私用だからね」 「そうだぞ、気にしなくていい。突然来た兄上が悪いんだからな」 「クフォが優秀な子がいると自慢するからだろう。どうしても気になるじゃないか」 「だからって…」 クフォードの愛称がクフォなんだとか、そんなことを考えて現実逃避をする。 「大丈夫ですか?ルージュさん」