「僕はそうなってもいいけどね」 ルシアンの声が、真剣みをおびた気がしたが気のせいだろう。 「私と付き合っても何の得にもなりませんよ」 「得なんていらないよ。それなりに自分で持ってるしね」 「…」 この空気は何だろうか。 「だからさ、真剣に考えてみてくれない?俺と付き合うかどうか。損得は関係ない。 …君が好きなんだ」