ルージュは目の前の教師についていきながら考える。 ーーこの教師、只者ではない。 魔力量は私には及ばないものの、平均に比べれば十分多い。 自身の体に常時守護結界と、半径三m以内に人が立ち入ると瞬時に分かるようにしている。 学園内とはいえ、警戒はしておくに越したことないのだろう。 やはり金持ちの貴族ばかりとは言え、一応は実力主義の学園。 教師自体は優秀な人らしい。 (どれだけ面白い魔法を使うのか、見てみたい) ルージュもまた、密かに目の前の教師が大物であると見抜くのだった。