フォルテ先生は渡された紙をじっと見つめる。 「信じられないなら、行かなくてもいいですよ」 紙からルージュへと視線を戻す。 「私はこの学園の、ただの生徒に過ぎませんから」 「…いいえ。あなたを信じるわ」 あれほどの力を持つこの子なら、信じられる。 迷いを振り払うように首を振り、温室を出ていく。 (フォルテ先生の目の前で殺されたのは、先生の両親)