彼の鋭い視線を向けられた者の反応は、例外を除いて大きく分けて二通り。 怖がって涙目になるか、生意気だ、失礼だと怒るかだ。 例外は、面白いと笑ってのけた第二王子とその幼馴染たち。 そして目の前にいる、視線を気にせずにケロっとしているルージュだ。 (これは大物かもしれない) 彼は、密かにそう思うのだった。 「私は、ロイス・ズィウン。この学園で魔法を教えています。…まずは寮へ案内します。ついてきてください」