それからは、滞りなく授業が終わった。


「ルージュさんっ」

寮の廊下を歩いていると、後ろから声をかけられた。

「どうしたんですか」

「どうしたって、なんで先生に言わなかったの?」

駆け寄ってきたのは、ルージュを森に連れて行った一人だった。

だが、この子とはすでに和解している。

「あなたは私に謝り、私は許しています。言う理由はないでしょう」