『ーードラゴンを倒した男子生徒は英雄だと称えられた。しかし、最愛の妹は戻ってこない』

『彼は、いくら称えられようとも心の底から喜ぶことはできなかったのだ。

ーーそして、彼が卒業を迎えるとき奇跡が起きた

『裏の森に、妹のお墓参りに行った時だった。いきなり目の前に鏡が現れたのだ。

鏡の向こうにでは、亡くなった妹がこちらに手を振って微笑んでいた』

『「お兄様、どうか幸せになってね。これから前を向いて生きていってね」と』

『そう妹が言い終わると、鏡は消えた。

妹の言葉が彼に前を向く勇気を与え、彼は生涯を国の発展に力を尽くした』

『彼の名は…』

「随分と珍しいものを読んでいるな」