「唱えてないですよー。ルージュちゃんの好きな人についてです」 「えっ、好きな人いるの…!?」 「いません」 なぜかキースは焦っている。 すぐにいないと答えるとすぐにほっとした顔になる。 「紛らわしいよ、ルシアン」 「へへっ、キース先輩焦りましたねー。レーウィス先輩も」 クフォードの近くに立って聞き耳を立てていたレーウィスは、慌てて顔を背ける。 「キース先輩たち、本気なんですかー?」 「だったらどうなの」 「俺もそこに混ざってもいいですかね?」