眉間に皺を寄せ顔を真っ赤にしながら、怒鳴ってくる。 「色目って…、別にそんなの使ってませんけど」 「あんたがなんかしなきゃ、あの方たちがあんたなんかを気にかけるわけないでしょっ」 「そんなこと言われても、使ってないものは使ってないので…」 (断言されても困る) 「魅了の魔法を使った…、とか?」 リィラが遠慮がちに発言する。 「そうよっ、リィラの言う通りだわっ。魅了の魔法を使って殿下方を誑かしたんでしょうっ」 「してません」