「速報ーっ!藤沢くんの次の彼女、椎名さんだって!」


お昼休み、友達2人と教室でお弁当を食べていると、鼻息荒くクラスメートの女子がそう言いながら飛び込んできた。


「えー、もう次の彼女出来たの!?」

「わたし明日チョコ渡そうと思ってたのに〜」


教室のあちこちから、ガッカリと肩を落とす女子達の声が聞こえてきて。


「うわっ、とうとう俺らの女神がっ!」

「マジあいつ羨ましすぎだろ」


男子達からは悔しがったり、羨む声が上がる。


「椎名さんも藤沢くん狙いだったんだね」

「なんか意外〜」


と、興味半分というリアクションで話すのは、友達の千明ちゃんと佳穂ちゃん。


「そういえば、ひなって藤沢くんと幼稚園から一緒なんだよね?」

「うっそ!じゃあ幼なじみ!?」

「っ……!!」


千明ちゃんの言葉に、佳穂ちゃんが身を乗り出してきて、まさか話を振られるとは思ってなかったあたしは、びっくりしてご飯を喉に詰めかけた。