「ただいま。あら、2人ともこんなところでなにしてるの?」
スーパーの買い物袋を片手にリビングへ入ってきた母親が、2人を交互に見つめる。
その後ろから父親がついて入ってきた。
「2人とも、聞いてほしいことがあるんだ」
祐次は怒りで自分の声が震えるのを聞いていた。
それでも弘人は笑みを浮かべたまま変化はない。
今から自分がした重大な罪をバラされようとしているのに、なんの同様も見せない。
やっぱりこいつは自分の弟じゃないのかもしれない。
泣き虫で、悪いことをしてそれがバレると泣きながら謝っていた弘人を思い出す。
あの弘人とはまるで別人がここにいる。
「なんだ、改まって」
祐次の真剣な表情に父親も真顔になる。
父親と母親がソファに座ったところで祐次は話を切り出した。
「弘人が今日、隣の聡子さんを襲ったんだ」
祐次の重苦しい声が部屋の中に充満する。
「襲った?」
「そうだよお父さん。隣の家から悲鳴が聞こえてきて駆けつけてみると、こいつが聡子さんに馬乗りになって、それで……」
目で見てきた光景すべてを伝えることはできなかった。
吐き気が喉までせり上がってきて我慢するのが精一杯だ。
スーパーの買い物袋を片手にリビングへ入ってきた母親が、2人を交互に見つめる。
その後ろから父親がついて入ってきた。
「2人とも、聞いてほしいことがあるんだ」
祐次は怒りで自分の声が震えるのを聞いていた。
それでも弘人は笑みを浮かべたまま変化はない。
今から自分がした重大な罪をバラされようとしているのに、なんの同様も見せない。
やっぱりこいつは自分の弟じゃないのかもしれない。
泣き虫で、悪いことをしてそれがバレると泣きながら謝っていた弘人を思い出す。
あの弘人とはまるで別人がここにいる。
「なんだ、改まって」
祐次の真剣な表情に父親も真顔になる。
父親と母親がソファに座ったところで祐次は話を切り出した。
「弘人が今日、隣の聡子さんを襲ったんだ」
祐次の重苦しい声が部屋の中に充満する。
「襲った?」
「そうだよお父さん。隣の家から悲鳴が聞こえてきて駆けつけてみると、こいつが聡子さんに馬乗りになって、それで……」
目で見てきた光景すべてを伝えることはできなかった。
吐き気が喉までせり上がってきて我慢するのが精一杯だ。



