「ねぇ、なにかあったの?」
母親が無事であったことに安堵しつつ、近づいていく。
それでも母親は少しも振りむかない。
まるでくるみの声なんて聞こえていないみたいだ。
「どうしたの?」
母親の隣に立ち、リビングの大きな窓から外を見たくるみは絶句した。
隣の家の窓が割れている。
その窓から這い出そうとしている女性は額から血を流していて真っ赤に染まっている。
そして後ろからハンマーを持った男性が追いかけてくるのだ。
女性がこちらへ向けて手を伸ばす。
血にぬれて真っ赤に染まった口がうごめいて、なにかを伝えようとしている。
たすけて?
あの時のくるみには確かにそう言ったように感じられた。
次の瞬間くるみの体は担ぎ上げられて廊下へと移動させられていた。
呆然としていた母親が我に返り、くるみが見ていることに気がついたのだ。
「大丈夫、大丈夫だからね」
母親が無事であったことに安堵しつつ、近づいていく。
それでも母親は少しも振りむかない。
まるでくるみの声なんて聞こえていないみたいだ。
「どうしたの?」
母親の隣に立ち、リビングの大きな窓から外を見たくるみは絶句した。
隣の家の窓が割れている。
その窓から這い出そうとしている女性は額から血を流していて真っ赤に染まっている。
そして後ろからハンマーを持った男性が追いかけてくるのだ。
女性がこちらへ向けて手を伸ばす。
血にぬれて真っ赤に染まった口がうごめいて、なにかを伝えようとしている。
たすけて?
あの時のくるみには確かにそう言ったように感じられた。
次の瞬間くるみの体は担ぎ上げられて廊下へと移動させられていた。
呆然としていた母親が我に返り、くるみが見ていることに気がついたのだ。
「大丈夫、大丈夫だからね」



