☆☆☆
「なにしてんだよ、このノロマ!!」
和宏の部屋で孝司は和宏の頭を激しく殴りつけた。
和宏は痛みをこらえてうずくまる。
最初はうまく行ったと思った。
でもダメだった。
あの店員はちゃんと和宏のことを見ていた。
デパートを出た瞬間追いかけてきて、逃げ遅れた和宏は捕まりそのまま事務所へと引きずれられて行ってしまったのだ。
きっと孝司が助けに来てくれる。
そう思ったけれど孝司は来なかった。
店員は和宏の持ち物からじ住所や電話番号を確認して、母親を呼んだ。
和宏が捕まるのは2度目ということでしばらくは本屋に出入り禁止になってしまった。
母親はずっと店員に頭を下げていて、和宏はずっと申し訳ない気分で一杯だった。
母親の車で家に戻ってくると、孝司は先に帰ってきていた。
目にいっぱいの涙をためて「ごめん。俺、途中で兄貴のこと見失っちゃったんだ。だから。こんなことになったんだ」と、母親に説明している。
母親は今にも抱きだしてしまいそうな顔で孝司を抱きしめた。
「いいのよ。孝司はなにも悪くないんだから。大丈夫よ」
とても優しい声で、そう言われていた。
「なにしてんだよ、このノロマ!!」
和宏の部屋で孝司は和宏の頭を激しく殴りつけた。
和宏は痛みをこらえてうずくまる。
最初はうまく行ったと思った。
でもダメだった。
あの店員はちゃんと和宏のことを見ていた。
デパートを出た瞬間追いかけてきて、逃げ遅れた和宏は捕まりそのまま事務所へと引きずれられて行ってしまったのだ。
きっと孝司が助けに来てくれる。
そう思ったけれど孝司は来なかった。
店員は和宏の持ち物からじ住所や電話番号を確認して、母親を呼んだ。
和宏が捕まるのは2度目ということでしばらくは本屋に出入り禁止になってしまった。
母親はずっと店員に頭を下げていて、和宏はずっと申し訳ない気分で一杯だった。
母親の車で家に戻ってくると、孝司は先に帰ってきていた。
目にいっぱいの涙をためて「ごめん。俺、途中で兄貴のこと見失っちゃったんだ。だから。こんなことになったんだ」と、母親に説明している。
母親は今にも抱きだしてしまいそうな顔で孝司を抱きしめた。
「いいのよ。孝司はなにも悪くないんだから。大丈夫よ」
とても優しい声で、そう言われていた。



