☆☆☆
「あの部屋に死体があったことは確実みたいだね」
近くのファミレスに移動してきて20分ほどが経過していた。
まだ気持ちは荒れていたけれど、暖かい飲み物を注文したことで寒気は治まっていた。
「あぁ。あんなに気持ちが悪い部屋なんだ。母親が荷物を片付けられなかった理由もやっとわかったよ」
今まで和室には用事もなかったし、ろくに確認してみることもなかった。
「あの部屋の前にはタダンボールでふさがれていたけれど、相手は幽霊だからそんなことも関係ないもんね。姿を見せることもなく、祐次たちの家族に悪い影響を与えることができる」
「塞ぐなら、お札かなにかの方がよかったんだな」
祐次は暖かいお茶を飲み干してようやく一息ついたように言った。
くるみは今の祐次の発言に瞬きをした。
「お札って、どうして貼られてなかったんだろう?」
「え?」
くるみの質問の意味がわからなかったようで、祐次は首をかしげる。
「だって、今まで引っ越してきた人たちだって、最初はなにも知らなかったとしても、だんだんおかしいなって感じていたはずでしょう? その中で、あの和室に入った人だってきっと沢山いる。それなのに、お札は貼られていなかったよね?」
言われてみればそうだ。
入った瞬間に気分が悪くなるような部屋だけれど、お札の類は見当たらなかった。
「あの部屋に死体があったことは確実みたいだね」
近くのファミレスに移動してきて20分ほどが経過していた。
まだ気持ちは荒れていたけれど、暖かい飲み物を注文したことで寒気は治まっていた。
「あぁ。あんなに気持ちが悪い部屋なんだ。母親が荷物を片付けられなかった理由もやっとわかったよ」
今まで和室には用事もなかったし、ろくに確認してみることもなかった。
「あの部屋の前にはタダンボールでふさがれていたけれど、相手は幽霊だからそんなことも関係ないもんね。姿を見せることもなく、祐次たちの家族に悪い影響を与えることができる」
「塞ぐなら、お札かなにかの方がよかったんだな」
祐次は暖かいお茶を飲み干してようやく一息ついたように言った。
くるみは今の祐次の発言に瞬きをした。
「お札って、どうして貼られてなかったんだろう?」
「え?」
くるみの質問の意味がわからなかったようで、祐次は首をかしげる。
「だって、今まで引っ越してきた人たちだって、最初はなにも知らなかったとしても、だんだんおかしいなって感じていたはずでしょう? その中で、あの和室に入った人だってきっと沢山いる。それなのに、お札は貼られていなかったよね?」
言われてみればそうだ。
入った瞬間に気分が悪くなるような部屋だけれど、お札の類は見当たらなかった。