狂った隣人たち

「なんだ? どうなってる?」


言いながら襖を確認するが、ぴったりと閉じられていてびくともしない。


口を開けば白い息が漏れて出た。


「開かない!」


どれだけガタガタと襖を動かして見ても少しも開く気配がない。


くるみは勇気を出して祐次から離れると逆側の窓へと走った。


雨どいに手をかけるが、こちらもなにかがひっかかっているようにうごかない。


「こっちもダメ!」


「嘘だろ、どうなってんだよこれ」


2人から血の気が引いていく。


「私たちこの部屋に閉じ込められたの!?」


気温はどんどん低くなっていき、異臭は更にきつくなってきている。


気分が悪くなってきたくるみはその場に膝をついてしまった。


グルグルとメマイがして立ち上がることができない。